全員協議会のウラ側

 町は色々な議案を本会議に出します。議会はそれを審理して可決・否決します。しかし、いきなり議案を出されても審理のしようがない場合もあります。


また、議員側にとっては初めて見聞きする議案もあります。心理的に抵抗を感じる場合もあるのでしょう。本会議でのそういったゴタゴタは避けたい。TVカメラが入り、傍聴者が見ている本会議で醜態?は見せたくない。


そういう理由もあるのでしょうか、「全員協議会」という会議が存在します。略して全協(ぜんきょう)と呼ばれます。町は議案を本会議にかける数日前に全協の場で事前審理をしてもらうのです。


この場では喧々諤々、激しい議論になることも多いようです。町が出す議案はこうして「揉まれ」ます。議員たちの意見や主張を取り入れ、改善した議案を本会議に出すのです。議員の大多数が納得しない議案は、何度でも全協が開かれます。つまり、本会議という晴れ舞台に出る議案は、地ならしが済んでいる、というワケです。


と、いうのが全協の実態かと思います。少なくとも私が現役議員のころはそうやって運用されていました。「ハレ」の場で滞りがないように、事前に徹底的に調整する。いかにも日本的・村社会的ですが、長い経験と実績を経て現在の形になったのだと思います。


この全協を徹底して否定する、という考え方もあります。全協は、人が見ていないところでコソコソ談合する、いわゆる under the table の印象を持つ人もいます。初出しの議案で構わない。堂々と本会議という衆目の場で、徹底的に議論する。決着しなければ何日でも何時間でも議論し、不出来な議案は遠慮なく否決する。そういう方法もアリです。


その場合は前もって終了日時を定めてはなりません。提出する議案は町が徹底的に磨き、議会のどんな攻撃にも耐えうる論理性と完成度が求められます。全協を否定するならそれが最低限の条件だと思います。


さて本題です。いまの町長はどうやら全協否定主義のようです。事前の地ならしなど必要ない。本会議で議論すればよい。程度に考えているようです。


かと言って本会議の期限を無制限にすることや、議案を徹底して磨いてくる、という誠実さは見受けられません。本会議にヘボい議案を平気で出す。小うるさい議員はどうせ数人。言わせておけばイイ。まったく中身のない抽象的で「やっています感」の答弁で閉会日まで乗り切る。閉会日が来たら採決でどうせ議案は通る。そんな感じでしょうか。議会もナメられたものです。


2020/11/30から定例会が始まります。町長は今回も全協を開くつもりはありません。しかしさすがに議会に怒られ、しぶしぶ11/26に全協を開くようです。


しかし新議員は任期開始前です。4年に一度の改選の年くらい、新議員を相手に全協を開き、12月定例会を少し後ろにずらす、という誠意も配慮もありません。


あと3日で引退する議員もいるメンバーで全協を開き、定例会は新議員で審理する。あきれたものです。町長はいったい何を考えているのでしょうか?