結局のところ町長の独善が原因

 議会改革の次のテーマを説明します。「(2)議会の審理力を高めるもの」として次の三点を挙げました。

●予算決算特別委員会

●通年議会

●質問時間

まず初めに「予算決算特別委員会」について。これには「常任委員会」について説明が必要です。


町がやりたいという事業は多岐にわたります。これを議会は全部審査するのですが、より専門性を高めるために2つのグループに分かれて審査します。片方を「社会文教常任委員会」といい、主に教育と福祉関連を審査します。もう片方は「総務産業建設常任委員会」」といいます。産業、建設、水道、その他総務を担当します。


町は年度初めに、1年間やりたい事業の計画を議会に提示します。その予算を認めてくれ、というわけです。議会は委員会に分かれてそれぞれ審査します。両方の委員会でOKが出たら、町の1年間の予算は承認される、という流れです。


さて、この方法、実は問題があります。片方の委員会はYes、片方の委員会はNo、という結果になったら全体予算の承認はどうなるのでしょうか?町はあくまで予算全体をワンセットでYesかNoか?と聞いてくるのです。議会はこれに回答する義務があります。例えば教育分野はYesだけど産業分野はNoという審査結果はあり得ないのです。


今まで長い間、議会は町の提示した予算をほぼ100%承認してきました。何も考えずに「町が出す計画だから間違いないだろう」程度の判断でOKしてきたのではありません。


先の投稿で述べたように、町の事業計画は、荒削りの段階から何度も「全員協議会」の場で審議されてきました。そこでは喧々諤々の議論がなされ、議員は不適切だと考える事業や予算に対し、多くの意見をぶつけます。町はそれを受けて、議員が納得できるように事業計画を修正していくのです。


おおむね、議員から文句?が出なくなったら、やっと本会議の晴れ舞台に上程されるのです。ですから本会議の場では賛成多数でOKとなることがほとんどだったのです。


しかし、今の町長は全員協議会や常任委員会で「事前に事業案を揉んでほしい」という気が全くないようです。よって荒削りどころが矛盾だらけ、法規逸脱、支離滅裂、単なる思い付き程度の議案が平気で上程されます。あまりにひどい事業案なので議会はNoと言うしかありません。


議会ができる手法は実質的に一つだけです。上程された全体の予算案をまずNo=否決します。これだと町のすべての予算がストップしてしまいます。そうなると教育や福祉などは大変です。そこで、議会は問題のある事業だけ削除した「修正案」予算を作り、これを可決します。


今までの2つの委員会に分かれて審査する、という方法は、専門性を高めるという以外に、町との信頼関係、協力関係によって成り立ってきたといえます。


町は事業案を何度も何度も議会で「揉んで」もらって、より民意を反映し、税金を使うにふさわしい事業に修正していくのです。今ではそういう行政と議会の関係が完全に破綻しています。特に今の町長は本会議までまともな説明をする気もなく、否決するなら勝手に否決しろ、という態度です。どうしようもありません。


議会は町民の生活に直に関わる全体予算を、広い目で審査する必要があります。2つの専門グループに分かれている場合ではありません。町民生活に直結する予算は残す。町の暴挙にも近い税金の無駄遣い、見通しの全く立たない事業案、そういったものは遠慮なくカットする。そういう作業が必要です。


それには予算と決算を専門に審査する「予算決算特別委員会」を設置すべきです。原則として議員は全員参加です。それならば普通の議会と変わらないじゃないか。そう思われるのも無理はありません。


しかし単なる議員14人の集合体よりも、委員会を設置したほうが良いのです。条例で定められていますが、委員会にすることで議会の権限は一層強固なものになります。調査に関しても強い権限を持つので、より深い審査が可能になります。


どちらにせよ今の町長は議会を軽視しているようです。議会とともにより良い事業案を作り上げるために、全協や委員会を開く気はないようです。そうすると、今後はますます予算が通らず、修正予算が多発します。そのためにも予算決算特別委員会が早急に必要だと思います。特別委員会の設置は簡単です。議会で設置を議決するだけでOKです。